激ダサDANCEで凍らせて

ハロプロとテニミュとその他雑記。

装苑11月号 アンジュルムの衣装の記憶

装苑の11月号にアンジュルムが載っているらしいので買った。

 

アンジュルムはメンバー自身もオタクもアンジュルムは個性派!アンジュルムは個性派!って連呼しているようなグループで、アンジュルムの魅力はなに?って聞かれた時にみんな口を揃えて個性豊かなところ!って答えるのほんまに個性豊かなのか???って思っていたのですが、モードな衣装をしっかり着こなす今回の特集で個性の強さと顔の良さをガツンと示してくれました。疑ってごめんね。

特に船木結ちゃん&笠原桃奈ちゃんのスタイリングと大人っぽい表情が好き。一般人がしたら絶対に面白くなってしまうこのファッションとメイクを自分のものにしてしまう二人のオーラはさすが。

 

一番印象に残ったのは、アンジュルムのメンバーが、衣装を「よろい」「武装」「自分をさらに強くしてくれる存在」と表現していたこと。現実の街には馴染まない素材や色彩で非現実の世界に彩りを添えてくれる衣装。偶像であるアイドルにとって、街中では着ることのない特別な服を纏うことがどれほど大切なことなのか思い知らされる。

 

衣装って、映画や舞台や楽曲など色々なものの世界観を表現しつつ、演じたり踊ったり歌ったりした時に動きを邪魔せず綺麗なラインを崩さない機能性がある。

一見ゴテゴテと無秩序に見える装飾のついた衣装でも、デザイナーやパタンナーが1ミリ単位でシルエットの見え方、動いた時の布地の広がり方を計算して作っていたりして、衣装の製作過程自体が「美」なんじゃないかと思った。自由奔放に見えて、その計算が隠されているっていうのがかっこいい。

 

芸術というものは自分自身の世界の表出が基本で、右脳的、感覚的な行為だ。だけど衣装のデザインやスタイリングは、例えばアイドルの衣装だったら楽曲への理解、メンバーの内面や身体への理解が必要不可欠で、それってすごく左脳的、論理的な営みでもあると思う。

 

夏ハロ2011で虫のコスプレしてド派手な触覚を振り乱しながら祭りだわっしょい!さあさ盛り上がれ〜わっしょい!わっしょい!わっしょいわっしょいわっしょいわっしょい!!って歌ってる意識低いやつが好きだった私だけど、計算され尽くされた衣装のことも好きになった。

激ダサトンチキ衣装愛好家としては負けた気分。

 

でもよく考えたら、一見意味がわからないアンジュルム糸島distanceのピエロ衣装とかもメンバーの雰囲気やビジュアルを引き立てるように試行錯誤して作られたものなんだろうなと思う。

例えば相川茉穂ちゃんの1人だけ目立つツノ付きの帽子は、手足がすらっと長くて不思議ちゃんな彼女じゃないとかぶりこなせない、まさに彼女のためのデザインだし、前身頃しかないベストみたいなやつ(前身頃しかないベストみたいなやつとしか言いようが無い)もストンと落ちたシルエットがサビの振り付けでは綺麗に揺れたりする。

オタクからは少々評判の悪いこの衣装も(私はピエロ衣装大好き)、デザイナーさんの思惑がいろんなところに散りばめられている。

 

え…?虫の衣装…?

虫のコスプレはさすがに飲み会の席とかで思いついた衣装であってくれ…