激ダサDANCEで凍らせて

ハロプロとテニミュとその他雑記。

レボライ2022

ミュージカル新テニスの王子様 Revolution Liveに行ってきました。

テニミュのライブに来たのは初めてで、本公演でこれライブ映えするだろうなーって曲をたくさんやってくれてとても楽しかったです。

7公演いろんな席に入ったのですが、席によって見え方も全然変わるから飽きずに全通できました。

 

一番のサプライズで、一番嬉しかったことは(くにみつくんにレス貰った話は一旦置いておいて公演内容の話で言うと)、3rdシーズンまでの過去曲をやってくれたこと。特に手塚と越前の《お前は青学の柱になれ》は初日にイントロが流れた瞬間思わず悲鳴を上げました。周りのどよめきも凄かった。

序盤ラストの《俺の天衣無縫》《お前は青学の柱になれ》《部長ということ》の手塚メドレーは手塚のオタクとして一番美味しいところでした。

《お前は青学の柱になれ》はテニミュ楽曲の中でも屈指の名曲だと思っていて、テニスプレイヤーとしての覚悟を感じさせる序盤の重厚なメロディーからサビの「どこまでも行ける 果てしない」の転調で本当に空が果てしなく広がったようなイメージへと一転する構成が特に好きです。あの転調の爽快感を幕張メッセの広い空間で聴けて幸せでした。

上島先生がどこかの公演のMCで越前、手塚、大和を一直線に並ばせたのは自分で天才だと思ったと仰っていたのですが、本当に天才だと思いました。あの三人の並びによって本公演での引っ掛かり、どういう解釈をすれば良いんだろうという歌詞がすっきり理解できた気がするので。

本公演で「なんで天衣無縫になってテニスが愛おしいという気持ちに満たされた手塚は突然越前に語りかけるんだろう」とか「手塚の原点って大和部長なの?」とか思っていたのが、"青学の柱"というキーワードで解決したなと思ったし、そういう意味でも《お前は青学の柱になれ》のデュエットをライブで披露した意味があったと感じました。

大和が手塚に、手塚が越前に託した"青学の柱"は強さを掴むための源であると同時にチームの為に自分を犠牲にしなくてはいけないという呪いでもあって、矛盾をはらんだものなんだと思います。

大和や手塚は"青学の柱"が実は呪いや束縛でもあったことにどこかのタイミングで気づいたはずで、その呪いを跳ね除けたのが全国大会決勝で天衣無縫になり青学を優勝へ導いた越前なんだとレボライを見ていてスッと頭に入ってきました。

だから大和vs手塚の試合で手塚は越前に語りかけ、自分に強さと呪いを与えた大和を「原点」と言うんですね。これは私の解釈でしかないですが、レボライのあのセトリで、あの3人の並びがあったから見えてきた"青学の柱"イメージです。

ルド吹公演で柱の楽曲がなかったことにブチ切れていたので、代わりに"青学の柱"の解釈を掘り下げてくれたレボライに感謝が尽きません。これで心置きなく4th氷帝公演に通えます。

 

私の推しは山田さんの手塚なのでこのシーンが一番感動したし何回も見たい!と思いました。山みつは7公演ずーっと喉のコンディションが最高値なのがすごいです。安定感で言えば中学選抜の中でずば抜けてると思いました。

歌唱力と一口に言ってもピッチの正確さとか声量とか表現力とか色々あると思うんですが、中学選抜の中で山みつが一番音程やリズムが正確、りょやべが一番ビブラートが響いて華やか、というのがまるで手塚と跡部の性格やプレイスタイルみたいで面白いなーと思ってます。

 

跡部の《跡部王国》はサビでセンターステージのリフトが上がって、ソロ曲で一番楽しかったのはこの曲でした。この曲は幕張メッセで眩い照明を浴びながら歌うために作られた曲だったんだと思うくらいに良かった。

高橋さん自身はワンマンパワーの方が好きらしいですが、ライブでやるなら絶対こっち!っていうのが正直なところです。この曲でサイリウム振れて最高でした。

 

手塚と跡部の話をしたので仁王の話もしたいのですが、vsG10ラウンド1のこの3人の絡みが見れなかったのは残念でした。スキルが高い山みつとりょやべに追いつこうと努力を重ね、本公演でどんどん表現力が増していった蔵田さんの仁王がとにかく大好きで。

別に幕張で手塚は我慢したやらなくていいから(ネタバラード枠はごめオサで足りてる)3人で喋る軽い日替わりとかが欲しかったなー。

 

というわけでレボライでは主に手塚と跡部中心で見ていたのですが、全員が王子様でかっこよかったです。歌もダンスも本当にみんな上手かった。個人的にはアリーナCあたりでセンターステージを見るのが楽しかったです。跡部や種ヶ島のソロ曲リフトも見やすかったし、密かに推してる鈴木惷くん含めスペシャルダンサーズがセンターステージの角に立ってダンスやアクロしてくれるのがすごくかっこよかった。

 

後半は《ノー・プライド》がライブでありながら本当の試合さながらの迫力で印象に残っています。テニモで改めてこの曲を聞き返してみると、本公演当時からキャストのレベルの高かったこの曲が2年で更に進化していて、正にレボリューションだと感じました。

レボライが終わってからテニモでいろんな曲を聴いて思い出を反芻しているのですが、やっぱり生演奏は偉大だと思いました。音の厚みが全然違う。

アンコールは新曲と《ディスタンス》。2曲ともに言えることなのですが、新テニミュのサービスナンバーはこの空間をつくってくれた"君たち"と王子様に会いに来た"君"、複数と個人にメッセージを伝えているのがテニプリらしいと思います。

新曲の「君にロックオン 君だけにロックオン」は王子様とただ一人の「君」の関係性を歌っているし、《ディスタンス》の「君に 君たちに 感謝」は王子様-王子様に会いに来た「君」-大変な社会情勢の中でルールを守ってエンタメを楽しむ「君たち」という個と大勢の関係性を歌っているわけです。

テニミュの楽しさって演者と観客一体となって全力で盛り上がるのが第一にあって、そして自分の推し=王子様に会える喜びという点も大きいと思います。他の2.5次元作品にも言えることですが、演劇でありながら、アイドルを応援する楽しみみたいなものの比重が高いんですね。

クリエイター陣のトークで「三ツ矢さんは女の子の気持ちがわかる。恋する女の子は好きな男の子の涙ではなく汗がクリスタルに見えるんだ(要約)」というお話があったのですが、「君たち」への感謝は舞台製作者のごく一般的な想いで、「君」への感謝は女の子の目線に立った三ツ矢先生の作詞だと感じます。

推しの手塚国光くんはじめキャラクターへの愛が深まるとともに、上島先生、三ツ矢さん、兼松さん、qurosawaさんへの感謝が爆発した現場でした。テニミュを作ってくれて、生演奏を聴かせてくれて、感謝が尽きません…

もう一度あの空間に戻りたいなーと思いつつ、後悔がないくらい楽しみました。

次のレボライもあの生演奏で、幕張メッセでやってほしいなと思います。