激ダサDANCEで凍らせて

ハロプロとテニミュの推し事記録とその他雑記。

アラビヨーンズナイトという虚構

BEYOOOOONDS主演のミュージカル、アラビヨーンズナイトを観てきました。

岡村美波ちゃん演じる高校の演劇部員と西田汐里ちゃん演じる脚本家がアラビアンナイトの世界に飛ばされてどったんばったん大騒ぎみたいな話です。

ハロプロ現場に参戦したのは去年12月のBEYOOOOONDS1stライブ以来。久しぶりに生のびよちゃんを浴びて、あまりの眩しさに卒倒しかけました。大変な時代ですが、これからゆっくり現場が復活してくれるといいなー。

 

以下、アラビヨと(若干)リリウムのネタバレしてます。

 

このミュージカルの構造は、虚構on虚構on虚構。虚構のマトリョーシカ。複雑すぎて書いてる自分も混乱してます。

 

まずBEYOOOOONDSというグループって特殊な集団で、生身のアイドルではあるけど各々の「役」を持っている虚構性の強い集団。「役」を持っているというか、眼鏡の男の子の設定をずっと引きずっているという表現が近いかもしれない。

夢羽ちゃんは永遠の光のヒロイン、こころ君は夢羽ちゃんの光に照らされ続けるイケメン。この構図は楽曲の世界観でも今回のアラビヨでも去年上演されたリボーンでも変わりません(眼鏡の世界線でこころくんと結ばれるのは桃々姫ちゃんだけど、眼鏡はあくまで夢羽ちゃんという少女漫画のヒロインの視点での物語)。

 

アラビヨの劇中で、くるみちゃん演じる乳母は「私の名前、高瀬でぇす!!」って言い出しそうだし、みいみ演じる演劇部員は「島倉さん、お電車に間に合ったようですね♡」って言い出しそう。

BEYOOOOONDSの中では高瀬くるみは嫌味だけど憎めない女、岡村美波は天真爛漫な女の子、ってキャラが固定されていて、それは楽曲内であろうと演劇内であろうと、どんな世界観でも生き続けているような気がします。

 

そんなBEYOOOOONDSのメンバーが各々のキャラクターを保ったままアラビヨの登場人物を演じるのが二重目の虚構です。そしてアラビヨの物語の中で劇中劇が何度も繰り広げられる、それが三重目の虚構。

そういう意味で私はこのミュージカルが虚構on虚構on虚構の舞台であると感じたわけですが、すごいのは皆どこまで虚構を重ねても強烈な個性を持った本人であり続けるところ。

 

BEYOOOOONDSは一人一人の色が強すぎて、何を演じていても本人になってしまう。本業の女優だったらそれはあまり良いことではないけれど、BEYOOOOONDSという特殊な劇団にとってそれは逆にプラスに働いているように思えます。メンバーの本来の個性とその上から被せたキャラクターの一貫性をまるごと愛することができる、それがBEYOOOOONDSの魅力のひとつだからです。

 

アラビヨでは本人の個性を全面に出しつつもみんな演技がちゃんと上手い。

特に上手いなと思ったのは美鈴役の西田汐里ちゃんと、シャハリヤールの乳母・ジラ役の高瀬くるみちゃん。ジラは前田こころの育ての親役だし、歳離れたゲスト持ってくるならここじゃない?って思うけど、こころちゃんとわずか3歳違いのくるみちゃんに演じさせるのがすごい。くるみちゃん、文化祭実行委員長の恋といいビタミンMEといい、口うるさいおばさんの役が抜群に似合う。(褒めてる)ちょっとわざとらしい演技も最高にキュートで好きなんです。(本当に褒めてます)

小柄で声も可愛いから、偉そうな役を演じてもBEYOOOOONDSらしいコミカルな感じに収まるんですね。

 

全員が輝いていて全員が大好きなBEYOOOOONDSですが、私のびよの推しはこころちゃんと汐里ちゃん。2人とも主要な役に選ばれていて嬉しかったです。

私はどうしても陰のある子に惹かれてしまう。

工藤遥ちゃんや生田衣梨奈ちゃんみたいなスクールカースト最上位系の光のイケメンももちろん好きなんですけど、私みたいな闇のヲタクのハートを射抜いてくるのは加賀楓ちゃんや前田こころちゃんみたいな理系っぽい静かなイケメンです。

 

すっかり男役が板についてきたこころちゃんは、工藤遥ちゃんがリリウムで好演したファルスを意識して王を演じてるんだなって思いました。アラビヨは絶望&絶望のリリウムと違ってコメディ色が強い物語だけど、こころちゃんが演じたシャハリヤール王は力を持つ故に孤独なキャラクターで、ファルスと重なるところも多い。寂しさを隠すような険のある台詞回しには、こころちゃんが憧れている工藤さんを研究したんだろうなあ、という印象を受けました。

 

同じ男役でも宝塚ファンの平井美葉ちゃんは宝塚の男役を意識した話し方をしているような気がします。こころちゃんは他者を拒絶するように強く話す冷たいイケメン、みよちゃんはアクセントを大袈裟に付けてはきはき話すキザなイケメンって感じ。普段は泣き虫なこころちゃんや普段は小さい声でお話してるみよちゃんが舞台上では誰よりもイケメンなのがすごく可愛い。

 

イケメンキャラじゃなくても私はやっぱり陰のある女の子が好きで、汐里ちゃん演じる美鈴の心情の揺れがすごく好きでした。汐里ちゃんはライブで歌っていてもシェイクスピアや美鈴を演じていても、いつも儚い寂しさや憂いを纏っていて、それは演技じゃなくて彼女が元々持っている魅力なんだろうなと思います。

シェイクスピアも美鈴も物語を作るキャラクター(劇作家の役)で、周囲の物事を穿って見つめているような、汐里ちゃんの不思議な佇まいがそれにぴったりハマる。そして今回のあらびよは汐里ちゃんのかわいい捻くれがみいみのおっきくてまんまるなラブに包まれて、世界がラブって感じでした。

 

ameblo.jp

千秋楽を終えてのみいみちゃんのブログ、ラブまみれで最高でした。なんて真っすぐな女の子なんだろう。

みいみはしとねを演じていても舞台を降りてもラブの化身なんですね…

 

メンバーの入れ替えを繰り返し、その変化ごとエンタメに変えていく今までのハロプログループと違って、BEYOOOOONDSは一人一人がそれぞれ代替不可能な「役」を持つグループだと思います。仮にこころちゃんが卒業したとして、代わりのイケメンを投入して眼鏡の男の子役させますってなったらそれはきっとBEYOOOOONDSではない。

アラビヨを見て、ますますBEYOOOOONDSという劇団の虜になりました。

 

虚構の世界をどんどん広げながら夢と希望と多幸感も加速していくBEYOOOOONDS、これからどんな展開を見せてくれるのか楽しみです。

みんな可愛くて最高でラブだよ…